2009年7月1日水曜日

20年前から一人でぶつぶつ言っている事Vol.1 「宇宙建築論」

ようやく、宇宙時代も身近になって来た感があります。


私の世代では「本当のフルムーン旅行(月旅行)」はできそうもありませんが、もしかしたら大気圏脱出程度は可能になるかも知れません。時折、老後の全財産を処分して宇宙旅行をしてしまおうと衝動的に思う事も「ほらふき」の戯言ではなくなった時代です。


現在、国際宇宙ステーションに滞在中の宇宙飛行士「若田光一」さんの宇宙ブログに、興味深いお話しがありました。無重力状態での空間認識に関する体験についてです。地上では重力があるため床、壁、天井という空間のよりどころが建築の基本的な構成要素ですが、宇宙ではあまりそれが意味をなさないという実体験とその感覚の変化についてです。


将来、宇宙空間で人間の営みが始まれば、宇宙船も「建築」の一部として考えられると思っています。「宇宙船」=「乗り物」ととらえる考え方もあるかも知れませんが乗船というより、何泊滞在という感じになることは多いでしょうから宇宙船にも建築の専門家の関与が必要だと思います。


「建築」の定義は、人間が居住、執務、継続的に使用する空間とそのハード(器)を作り上げる過程を意味します。既に、床、壁、天井にこだわらない(重力に支配されない)建築論の展開される時代が来ているのだと思います。


今現在、行われている宇宙での検証は地球人が宇宙空間で体験する空間認識の話ですが将来、宇宙で生まれ育った人間が地球に来るということまでは全く想定されていません。


これからの宇宙時代、地球の建築専門家は、インターナショナルであってもユニバーサルではない昔の専門家といわれない為にも。



CASE STUDY 建築宇宙

北岡


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